ブログ【デザイン稼業徒然草】(8)キャラクター作家に誰でもなれる!浜田有弘(株)ジックランド
このブログ【デザイン稼業徒然草】の頁は、大阪の企画デザイン&マークロゴ&キャラクター(株)ジックランドのデザイナー浜田有弘(濱田有弘)のブログです。
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◆キャラクター作家に誰でもなれる!
昨日に続きですが、キャラクターは誰でもができると書きましたが、反論も多いかと思いますので、今日は、誰でもがキャラクターを創れるというお話です。
私は、イラストを描くのはあまり得意ではありません。プロとしてはへたくそなほうです。ただ、絵やイラストを描くのは嫌いではない。でも、マークロゴを創っているほうが好きなんです。だから、絵やイラストのうまい人は羨ましいと思います。
もともとデザイナー志望の人って、あまり絵を描くのは得意でない人が多いのです。
得意であれば、絵描きやイラストレター志望のはずですから…。
そういう意味では、キャラクターを描くってことは、あまり絵の上手い下手には、関係がないのです。だから、誰でもキャラクター作家になれるんですよ。
●キャラクター創りは、絵の上手い下手には関係なし!
それを実証する意味で、下記の「イヌワシ」のキャラクターをご覧ください。
これは、第13回全国スポーツレクリエーション祭「スポレク石川2000キャラクターコンペ」で最優秀賞受賞したものですが、とても単純です。
下のキャラクターは、デジタルの単純な線に色を付けただけの絵です。
パソコンの初級者でも描けます。目的に叶っていれば、絵の上手い下手は余り重要な問題ではないのです。
図に示したように子供でも描ける単純なものです。アートとデザインの違いです。
キャラクターといっても一種の絵ですから、絵の得意な人はついつい描き込んでしまい、絵のうまさに溺れて深追いしてしまいます。
キャラクターはデザインだから「目的」がある。この場合は公共団体ですが、デザインと名のつくものは、全て商業ベースであるということが大前提です。シンプル イズ ベスト。 著書『これで儲けろ!』より
【制作意図】権鳥のいぬわしをモチーフに県鳥のイヌワシをモチーフにした作品で、赤い帽子と赤い翼に紫色の足のイヌワシのキャラクター。イベントの目的を考慮して、ぬいぐるみや喜ぐるみを作りやすい単純なデザインにしました。「祭典に集う人たちを温かく迎え、みんなと一緒に楽しむ姿が親しみやすく表現されている」との評価で選ばれました。
●キャラクター創りは、社長さん自らが!
いかがですか? これぐらいならば、小学生の子供でも描けるでしょう。
得てして絵の得意な人は、技術に溺れすぎて、アイデアを疎かにしがちです。
また、商業ベースに乗らず、自分の我を主張してしまいがちで、いくらイラストがうまくても、目的に適っていなかったら、何の価値も無いのです。
そういうイラストレターが世に氾濫しています。
日本では、それでなくても無名のクリエイターには厳しい土壌と言われ、世間に認められるまでは、なかなか厳しいのが現状で、いつしか夢も捨ててしまいがち…。
そうならないためにも、アイデアというか企画力というか、コンセプトというか、発想にプロとしての磨きをかけるほうが巧さよりも重要なのです。アートでもオリジナリティや独創性がなければと相手にはされません。
要は、看板屋さんで終わりたくなければ、という話ですが、一般の皆さんは、別にプロを目指していないのだから、この話はあまり関係がないのかもしれません。
いえいえ、結局、そういうただ上手いだけのプロに任せてはいけないと言う意味で、参考にして下さい。
また、知り合いで、ちょっと絵の上手い人がいるので、その人に頼むというようなことも多いのですが、これも要注意。こちらの方がヤバイかも…。
プロにもなれず、ただ絵が上手いというだけなので、責任感も目的意識もなく、ただ自分の好きなものを描いてしまう。うぬぼれが強いだけに一人よがりに陥っても聞く耳を持たないのです。
結構、コスト的に安く抑えられる分、その造り手の独壇場になってしまい、あまり文句もいえないという悲惨な目に遭う羽目に…。
やはり、これは、依頼する側がお金をケチったためにツケが回ってきて、一旦それが採用されてしまうと、それが独り歩きするので、会社の信用にも関わってくる重大なことに…。
だから、そういう意味で、キャラクターは、「器用なだけの素人」や「アイデアのないプロ」に頼むよりも、社長さんご自身で創りなさいと強く進める所以です。