ブログ【デザイン稼業徒然草】(6)イラストとマーケティング・キャラクターは違う!浜田有弘(株)ジックランド
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◆イラストとマーケティング・キャラクターは違う!
今日は、マーケティング・キャラクターについてのお話です。
私は、小さい会社ほどキャラクターを創りなさいと言っています。それもただのキャラクターではなく会社の顔となるとマーケティング・キャラクターを創って活用しなさいと…。
しかし、いくらキャラクターを活用しなさいと言っても、キャラクターなら何でもいいというものではありません。ファンシーキャラクターやゲームキャラクターとは違います。もちろんイラストでもダメです。
●イラストからマーケティング・キャラクターに変身する術!
そこで、まず、下の二つの絵をご覧下さい。
左側はイラスト、右側がマーケティング・キャラクターで、私の制作です。これは、自費出版した『商売繁盛企画書(新商売図鑑)』に収録されている、焼き鳥店のためのマーケティング・キャラクターです。このキャラクターは、著作権フリーの左のポーズ集にヒントを得てつくりました。(「かわいいイラストキャラクターポーズ辞典」キャテック21編/日本文芸刊より)
参考にさせて頂いた左のイラストの作者に感謝します。今回はポーズを参考にさせて頂きました。参考書を使う場合は、使用条件等がありますから、よく見て、権利に触れないように注意が必要です。やさしくてかわいいやっちゃんのイラストです。良い悪いの比較ではありません。使われる目的が違います。利用させて頂く場合は、全く原イラストとは違うアイデアを取り入れる必要があります。そうでなければ、ただの模倣でしかありません。
右側のマーケティング・キャラクターの頭の文字に注目、全てが、この一言に集約されています。「焼かせてもらいます」
●キャラクターはウソを描け?
マーケティング・キャラクターの制作のコツは、「ウソを描け」です。
そのキャラクターの特徴をより際だたせるために、何処かの部分を捨てる、省略する。あるいはよりデフォルメ(歪にする、変形する)して、一回見れば、忘れられなくさせることが、重要です。
それが差別化にも話題性にも口コミにもつながります。
私の好きな高倉健=「健さん」のやくざ映画の主人公はウソの姿ですよね。あんな人はいませんよね。だから惹かれるのであって、主役がリアル過ぎると怖いですね。脇役はリアルで盛り上げています。
・下の二つのキャラクターを見て下さい。
・比べてください。違いがわかりますか?
・両方とも同じ大きさですが、どちらが大きく見えますか?
・好みもあるでしょうが、どちらの店に入りますか?
いかがですか? マーケティング・キャラクターの違い、わかって頂けましたか?
●このマーケティング・キャラクター最大の謎?
眉毛と髪の毛がなぜ白い? 若白髪か?
ここがキャラクターの真髄です。
このキャラクターの命は、雰囲気です。
それを醸し出しているのは、やはり顔です。黒い眉毛と髪の毛は、ここでは対して重要ではありません。
白くしておくことにより、顔がより印象的になります。そして、品が出てきます。このキャラクターは、性格上、あまり動かしません。
●マーケティング・キャラクターのキャラクターたる所以
・イラストありきではなくネーミングありき
・伝えたい商品やサービスのコンセプトをしっかり確立する
・いかに独創性を出せるかがポイント
・キャラクターに会社や商品を語らせる
・社長の顔をキャラクターに
・生みっぱなしではなく育てる努力が必要
・お客様から名前を募集
・長期的なストーリー性を大切に
これらは、私の著書『これで儲けろ!マーケティング・キャラクターが売上をアップさせる』の「やっぱ焼マーケティング・キャラクター解説」より抜粋しました。さらに興味のある方は本をお読みください。
●社長の顔をキャラクターに
実践の浜田ですので、私も自分の顔をモチーフにして、マーケティング・キャラクターを創って、以前、サイトに載せておりました。私のあだ名は得意先では、「妖怪」と言われてある意味、奇人変人扱いされておりました。これはクリエイターにとりましては、「勲章」と理解しております。そこから、「パワゴン」というネーミングとなりました。
是非、みなさんもご自分の個性をネーミングして、マーケティング・キャラクターをお創り下さい。一度、見たら忘れられないようになれば、成功です。